英語のリスティング広告 運用のポイント
リスティング広告から海外進出を始めるメリット
海外市場へのビジネス展開は大きな可能性がありますが、新しい市場への参入には多くの課題があります。しかし、リスティング広告から始めることで、コストを抑えながら効果的に海外市場を調査し、プロモーションができます。以下のようなメリットがあります。
- キーワードやユーザー属性を手掛かりに、ターゲット市場の関心や需要を把握できる
- 少額の予算から始められ、効果を確認しながら徐々に広告費を増やせる
- 地域や言語、デバイスなどを絞り込んで、適切なユーザーにリーチできる
- 競合の広告文や検索上位サイトを分析し、マーケティング戦略を立てられる
①地域とターゲット属性の決定
英語圏は広範囲に渡るため、まずはターゲットとする地域とユーザー属性を絞り込む必要があります。例えば、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどの主要英語圏に加え、インド、香港、アフリカ諸国などの新興市場もターゲットにできます。
事例: オンラインファッション販売サイトが、アパレル商品をアメリカとイギリスの20~30代女性に販売する場合、両国の文化的違いやトレンド、平均収入などを考慮し、ターゲットユーザーを細分化する必要があります。
②ブレストとキーワードの設定
ターゲット属性を決めたら、その層がどのようなクエリで商品やサービスを検索するかをブレストし、キーワードを設定します。エージェンシーはもちろん、営業担当者や顧客対応スタッフからの意見も参考にしましょう。
また、日本市場と海外市場では、同じニーズでも使われるキーワードが異なる場合があるので注意が必要です。現地のバイリンガル・マーケターの知見を活用すると良いでしょう。
③競合の調査
競合調査は、自社の広告文や入札価格策定のみならず、マーケティング戦略全体の立案に役立ちます。例えば競合の広告から、ターゲットユーザーの関心事や要望を汲み取れます。また、検索上位サイトを確認することで、現地での人気コンテンツや情報ニーズを把握できます。
さらに、競合広告の入札価格から、各キーワードの人気度を読み解くことも可能です。良質なキーワードは当然入札単価が高くなりますが、逆に狙い目のキーワードを発見できるチャンスにもなります。このように多角的に競合を分析し、マーケティング施策にインサイトを取り入れることが重要です。
④ネイティブによる広告文作成
広告文は現地ユーザーの共感を得られるかどうかが肝心です。言語だけでなく、現地の生活習慣やトレンド、価値観にも精通したネイティブのコピーライターに依頼すべきです。
例えば、アパレル広告でカジュアル/リッチ、個性的/大人しめなどのイメージ表現は、地域によって好まれるものが大きく異なります。翻訳では微妙なニュアンスが失われてしまいます。ネイティブならば的確な言葉遣いやメッセージングができ、より説得力のある広告文が作れるはずです。
また、広告文作成時には、単にキャッチーなフレーズを並べるだけでなく、SEO観点からもキーワードの最適な組み合わせを検討する必要があります。ネイティブでありながらSEOの知見もあるコピーライターに頼むことで、そうした要件も満たせます。
⑤予算の最適化とブラッシュアップ
初めての海外市場参入では、ある程度のデータ蓄積が不可欠です。キャンペーンの結果を継続的に分析し、クリック単価、入札価格、キーワード、広告文の改善を重ねることが求められます。
例えば、最初は広範囲のキーワードで広告を展開し、反応のよかったキーワードを中心に次第に絞り込んでいく戦略があります。費用対効果が悪いキーワードは切り捨て、代わりに新しいキーワードをテストしていきます。このようなPDCAサイクルを継続的に回すことが大切です。
また、リスティング広告は検索語の変化や季節トレンドにも影響を受けます。イベントや新作シーズンごとに広告文を変えたり、賑わいを見せるキーワードに予算を重点配分したりと、機動的な対応が必要不可欠です。
ローカライズには地道な努力が求められますが、着実にデータを積み上げることで、最適な広告運用が可能になります。リスティング広告はそのための貴重な機会となるはずです。
<参考>「英語のSEO」についての詳細記事
TAMLOでは、日英バイリンガルおよび日本語ネイティブのスタッフが、海外企業の日本でのコンテンツマーケティングを支援しています。英語のリスティング広告運用に関しても多数の実績がございます。気軽にお問い合わせください。