2020.03.31

SEOコンテンツの作り方

Yuichi Ishino

SEOで大切なこと

Googleは「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」の中で次のように述べています。

 

「高品質のコンテンツを作成するには、時間、労力、専門知識、才能 / スキルのうち少なくとも 1 つが十分にあることが必要です。コンテンツは事実として正確で、記述が明確で、内容が包括的であることを要します。」

 

現在のSEO対策で求められることは、キーワードを多用することでも、長い文章を書くことでもなく、「質を追求すること」に他なりません。これを念頭に入れながら、以下でSEOとはなにか、どのようにSEOコンテンツを作ればいいか解説していきます。

 

人は「検索結果」に何を求めるのか

人はなぜ「検索」するのでしょうか。SEOについて考える前に、まずそのことについて考えてみたいと思います。ご自身が検索される時のことを想像すれば、答えは比較的簡単に出てくると思います。「わからないことがあって、調べものをしたいから」「必要なものがあって、探したいから」「困ったことがあって、相談したいから」。おおよそこういった事柄に集約されるのではないでしょうか。つまり、検索するとき、人は必ず何かしらの「課題」や「問題」を抱えているのです。

 

その意味で、検索結果に求められるのは、課題や問題に対する解決策の表示です。冒頭の文に立ち返るなら、SEOで大切な「質が高いコンテンツ」とは、検索者の欲しい100パーセントの回答を含むコンテンツだといえるでしょう。

 

なぜSEOコンテンツは必要なのか

こうしたことから、SEOコンテンツは顧客との接点作りになくてはならない重要な施策であるということがわかります。自分の課題を解決してくれたサイトにはポジティブな印象が残るはずですし、そうした体験が重なればロイヤルティも上がり、将来的にファンになってもらえる可能性も高まります。

 

また、SEOコンテンツは基本的に息の長いコンテンツです。ニュースに代表されるようなSNS向けの記事とはちがい、鮮度が長いコンテンツと言い換えてもいいかもしれません。ユーザー(そしてGoogle)からしっかり評価されれば恒常的な流入が見込めるので、最終的な費用対効果も高い。こうした点から、コンテンツマーケティングの足場を固める戦術として、SEOコンテンツの企画制作は是非取り入れたい施策の一つです。

 

SEOコンテンツの制作プロセス

さて、いよいよSEOコンテンツの作り方について解説していきたいと思います。SEOコンテンツの制作にあたっては、わたしたちは次の7つのステップを採用しています。

 

①課題抽出と仮KPIの設定

②キーワードの洗い出し

③ペルソナの設定

④競合の分析・インテント分析

⑤コンテンツの企画

⑥コンテンツの制作とKPIの本設定

⑦コンテンツのリライト

 

以下で、その一つ一つについてみていきましょう。

 

①課題抽出とKPIの仮設定

Google AnalyticsやSearch Consoleを活用し、参考となるデータを収集していきます。ここからマーケティングの課題を抽出。結果を丁寧に分析して、達成すべきゴールを仮設定します。

 

②キーワードの洗い出し

コンテンツ制作の前順として、キーワードを洗い出します。もっとも基本的なアプローチとして、Search Consoleから検索クエリを拾い上げる手法があります。このほか、キーワードプランナーなどGoogleが提供するツールや、answerthepublic.comといったユニークなツールを使って共起キーワードを収集する方法も。エージェンシーとともに自社でワークショップを行い、キーワードのアイデアフラッシュを試行するのもいいでしょう。この作業が後述する「コンテンツの企画」プロセスでとても重要な役割を果たすので、ぜひ注力して取り組んでください。

 

③ペルソナの設定

ペルソナとは、ターゲットとする理想のユーザー像を指します。年齢、ジェンダー、国や地域などの基礎的な属性のほか、年収や家族構成、趣味趣向、ライフススタイルなど踏み込んで設定できるといいでしょう。

 

④競合の分析・インテント分析

次に、洗い出したキーワードと設定の済んだペルソナをもとに、クエリのコンビネーションを考えます。つまり、ターゲットユーザーがGoogleに打ち込む「言葉の組み合わせ」です。実際にこれを打ち込んで、検索結果を確認してみましょう。1ページ目に上位されるページこそ、競合となるコンテンツです。これらをつぶさに分析していくと、そこからユーザーとGoogleどちらの意図(インテント)も見えてくるはずです。

 

⑤コンテンツの企画

上記の分析から結果を得て、コンテンツを企画していきます。これには切り口も大事ですが、同様にフォーマットも重要です。もし、そのコンテンツがデータを多く必要とする場合は、インフォグラフィックスを利用するといいでしょう。あるいは、テキストだけではなくイラストを交えた解説のほうがわかりやすいこともあるかと思います。ユーザーに最も伝わる形を徹底して模索しましょう。

 

⑥コンテンツの制作とKPIの本設定

企画が終わると、制作に取り掛かります。とりわけテキストの制作にあたっては、その分野の専門ライターをアサインしましょう。Googleの「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」には、専門性と権威性がSEOにとって重要だとの記載があります。また、ここで最終的なゴール指標(KPI)を明快にしておきましょう。次に述べるコンテンツのリライト時にKPIは必要です。

 

⑦コンテンツのリライト

SEOコンテンツは、公開されてからが大事だと言っても過言ではありません。ただ作っただけでは意味がありません。検索されて、人々の課題や問題を解決してこそ意味があります。公開後は、定期的にGoogle Analyticsをチェックし、コンテンツのパフォーマンスを見ていきます。あまり結果がよくない場合は、なにが悪かったか一度プロセスに立ち返って考えてみましょう。選択キーワードが悪かったのか、競合が強すぎるのか、企画の独自性が弱かったののか。問題点を見つけ、改善(リライト)していきましょう。

 

<参考>「英語のSEO」についての詳細記事

英語のSEO対策——海外マーケティングの第一歩

 

以上、SEOの作り方について、その概要をお伝えしました。コンテンツマーケティングのなかでも、要の施策となりうるSEO。コツコツとした積み重ねが大事な分野ですので、ぜひ、根気よく取り組んでいっていただければと思います。

Writer

Yuichi Ishino

Managing Director

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