2020.03.26

日英拠点のコンテンツマーケ会社が考える、英語のSEOで大切なこと

Yuichi Ishino

コンテンツSEOは日本語と英語で変わるか

ここ数年にわたるアルゴリズムのアップデートで、コンテンツSEOでは「質」が最重要であるということは周知の事実となってきました。これは日本語でも英語でも変わることはありません。どのような国のどのような言語であっても、Google検索においては一にも二にも良いコンテンツづくりを目指さなければならない。Googleの「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」には次のような記載があります。

 

人を引きつける有益なコンテンツを作成すれば、このガイドで取り上げている他のどの要因よりもウェブサイトに影響を与える可能性があります。ユーザーは閲覧したときに良いコンテンツだと感じると、他のユーザーに知らせたいと思うものです。その際、ブログ投稿、ソーシャル メディア サービス、メール、フォーラムなどの手段が使われます。自然なクチコミの評判は、ユーザーと Google の両方でサイトの評判を高めるのに役立ちますが、質の高いコンテンツがなければ生まれません。

 

このように、「質の高いコンテンツこそがユーザーのニーズを満たす」という考え方は、コンテンツが溢れている時代にあって、とても納得度の高いものではないでしょうか。以前に比べてただキーワードだけが並べられているだけのコンテンツが上位表示される機会は、世界的にも減少。利用者にとってよい環境が整いつつあります。

 

質の高いコンテンツとはなにか

それでは、質の高いコンテンツとはどのようなものを指すのでしょうか。再び「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」を確認すると、いくつかの要素が重要だと明記されています。

 

たとえば、「読者が求めているものを把握して提供する」こと。とりわけ検索ではなくユーザーに合わせてコンテンツを最適化することが肝要だと書かれており、作成前にしっかりと中身を計画することの必要性を再認識させられます。また、「専門性と権威性を明確にする」ことも大切で、誰が書いているのか、サイト全体でこれを担保できているのか、といったことも指標の一つに挙げられています。これ以外にも様々ありますが、以下では、日本企業が海外マーケットに進出するにあたり、「英語」でコンテンツを作る際に気をつけるべきことにスポットを当てたいと思います。

 

コンテンツの英語直訳は避けよう

日本企業が英語でコンテンツを作成する際、ありがちなのは「既存・新規を問わず、日本語で書かれたコンテンツを英訳する」というものです。すなわち、翻訳コンテンツの採用ですが、実はこれにはいくつか懸念点があります。主に次の4つです。

 

①日本語キーワードの直訳が、ローカル言語のキーワードではない可能性がある。

②翻訳しただけでは、メッセージに込められた意味を100%表現できない可能性がある。

③日本市場と海外向け市場では、ターゲット属性が異なる可能性がある。

④日本市場と海外向け市場では文化属性が異なるため、不適切な表現が見落とされる可能性がある。

 

①②においては言語理解の不足によるコンテンツ・パフォーマンス低下のリスク、③においてはターゲット設定のミスによるコンバージョン低下のリスク、④においてはコンテクスト理解のズレによる炎上リスクがあると言えます。いずれも上述したの「質」に照らし合わせると、SEOにとって致命的なものばかりです。

 

では、こうしたリスクを排除するためにはどういう対策が必要なのでしょうか。

 

バイリンガル編集者とネイティブ編集者、そしてネイティブ・マーケター

たとえば、私たちは、日本企業の英語でのコンテンツSEOをサポートするために、次のようなプロセスを採用しています。

 

①日本人のバイリンガル編集者(コンテンツマーケター)による課題のヒアリング

②バイリンガル編集者とクライアントで戦略会議の実施

③ネイティブ・マーケターによるローカル市場のリサーチ

④バイリンガル編集者、英語ネイティブの編集者、ネイティブ・マーケターによる企画の立案

⑤バイリンガル編集者、ネイティブ編集者、ネイティブ・マーケターによるキーワード抽出

⑥ネイティブライターによるコンテンツ(記事や広告など)の制作または翻訳

⑦バイリンガル編集者、英語ネイティブの編集者による最終チェック

 

バイリンガル編集者は、企業の日本語メッセージに込められた微妙なニュアンスを汲み取り、英語ネイティブチームに伝える役割を果たします。また、バイリンガル編集者は出来上がった英語コンテンツの意図をクライアントに説明します。ネイティブ・マーケターは、ローカルではどのようなニーズがあるのか、どのようなクエリがあるのかを探ります。ネイティブの編集者は適切なネイティブ・ライターをアサインし、専門性を担保されたコンテンツをプロデュースします。

 

以上、それぞれに役割を持った日英チームが7つのステップを踏むことで、4つのリスクを解消。英語のSEOを徹底した、質の高いコンテンツをプロデュースしていきます。

 

現在も、日々、インターネット上には数多のコンテンツがアップされています。小手先だけで作られたコンテンツはその中に埋もれていくばかりです。テクノロジーの進歩でビジネスの国境がなくなりつつある今、海外進出を考える日本企業のみなさんには、ぜひ英語での質の高いSEOコンテンツを積極的に発信していっていただきたいと思います。

 

<参考>「英語のSEO」についての詳細記事

英語のSEO対策——海外マーケティングの第一歩

Writer

Yuichi Ishino

Managing Director

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