メッセージハウスの設計支援 ──グローバル基準で「伝え方」を整える

TAMLOが取り組むメッセージハウスの作り方
「何をどう伝えればよいのか」は、企業が発信力を高めるうえで避けて通れないテーマです。特に、文化や言語の異なる市場で事業を展開するグローバル企業にとっては、その難しさがいっそう増します。
TAMLOは、東京とロンドンを拠点に、英語と日本語、そしてその背後にある文化や市場の文脈を丁寧に読み解きながら、マーケティング戦略の立案からコンテンツ制作までを一貫して支援してきました。単なる翻訳ではなく、伝えたい意図を“ずれなく”届けることを大切にしています。
企業の発信チャネルが増え、顧客との接点が多様化するなかで、メッセージに一貫性がないと受け手に混乱や不信感を与えかねません。どのような場面でもぶれずに伝えるためには、「自社は何者で、何を大切にしているのか」を明確にし、軸のある言葉で発信する必要があります。そこで私たちは、企業の価値や強みを整理し、あらゆる発信の基盤となる言葉の“ガイドライン”として、「メッセージハウス」というフレームワークの設計を支援しています。グローバルな発信に課題を感じている企業にも、国内でブランドの一貫性を築きたい企業にも、有効なアプローチだと考えています。
(メッセージハウスの詳細については「企業の“伝える力”を底上げする「メッセージハウス」の仕組みとメリット」の記事をご参照ください)
「うまく伝わらない」企業が抱える共通の悩み
TAMLOには、業種や規模を問わず、さまざまな企業から「伝えたいことがまとまらない」「発信の仕方や言葉の使い方にばらつきがある」といったご相談が寄せられます。こうした課題は、実は多くの組織が抱えているものです。
たとえば、次のような悩みが見られます。
・部門ごとに発信内容が異なり、トーンや伝え方が統一されていない。
・営業資料と採用サイト、プレスリリースで語る「自社像」に一貫性がない。
・ブランドの核となる考え方が言語化されておらず、社内に共有されていない。
・経営層のビジョンと現場の理解、表現にギャップがある。
発信の場が増えるほど、こうした“ずれ”は目立ちやすくなります。SNSや採用ページ、オウンドメディア、プレスリリース、IR資料など、チャネルが多様化するなかで、メッセージの一貫性を保ち続けるのは簡単ではありません。
そこで有効なのが、伝え方を整理し、言葉の軸を明確にする「メッセージハウス」です。価値や強み、伝えたい想いを構造的にまとめることで、広報・営業・採用など、あらゆる場面で芯の通ったメッセージを発信できるようになります。
TAMLOでは、単に言葉を整えるのではなく、「誰が・どの場面で・どのように使うのか」までを見据え、伝わる言葉の土台づくりをサポートしています。

ナラティブワークショップで浮かび上がる、企業の「らしさ」
TAMLOのメッセージハウス設計は、「話すこと」から始まります。最初のフェーズとなる「ナラティブ(Narrative)ワークショップ」では、クライアント企業の関係者と対話を重ねながら、“言葉のもと”を探っていきます。
経営層、広報・マーケティング、営業など、さまざまな立場の方にご参加いただき、「自社が大切にしている価値は何か」「他社との違いはどこにあるのか」「まだ言語化されていない強みはないか」などを一緒に掘り下げていきます。
ワークショップは、参加者が付箋にキーワードや意見を書き出し、ボードに貼っていく形式で進みます。考えが視覚的に整理されることで、価値観の重なりや立場ごとのギャップが自然と見えてきます。意見をぶつけ合うのではなく、“違いを知る”場として機能するのが特徴です。
たとえば、「創業者が日常的に使う言葉が、実は組織全体に共通する価値観だった」「現場の声にこそ、ブランドの核となる表現が隠れていた」といった気づきが、メッセージハウスの出発点になります。
外資系テクノロジー企業や製造業など、さまざまな業界のクライアントとワークショップを重ねるなかで、TAMLOは「伝わる言葉」を設計するための実践知を蓄えてきました。対話のなかから本質を言葉にしていく経験の積み重ねが、実用的かつ効果的なメッセージハウスの設計を支えています。

設計して終わりではなく“使える”メッセージに
メッセージハウスは、つくることが目的ではなく、使われてはじめて意味を持ちます。TAMLOでは、ナラティブワークショップを通じて言語化された要素を整理し、それらを土台に、実際の発信に役立つメッセージハウスを設計しています。
メッセージハウスは、基本的に以下の3層で構成されます。
① コアメッセージ
企業の価値や方向性を端的に表す、最も核となる一文
② サポートメッセージ
コアメッセージを補強する、背景や具体的な説明
③ エビデンス
説得力を支える事例や統計データ、顧客の声などの裏付け情報
これらをひとつの「設計図」として整理し、全社で活用できるメッセージのガイドラインに仕上げていきます。
私たちの支援は、設計のフェーズで終わりません。ご希望に合わせて、完成したメッセージハウスをベースに、実際のコンテンツへの落とし込みまでお手伝いしています。たとえば、以下のような制作を手がけています。
- 代表メッセージ
- 公式ウェブサイトのコピー
- 採用サイトのコピー
- 会社案内や製品パンフレット
- ホワイトペーパー
- 公式ブログの記事
- SNSのプロフィールや投稿文
- 広告用コピー など
私たちは、グローバル企業との共同プロジェクトを通じて、「世界基準のメッセージ設計」と「自然な言語表現」の両立に取り組んできました。一つひとつのニーズに丁寧に向き合い、“使える言葉”を共に生み出すなかで得た経験と知見が、日本企業・外資系企業の双方からの信頼につながっています。

言葉を整えることは、企業の軸を整えること
メッセージハウスは、単なる情報整理のツールではなく、企業が大切にしている価値観や姿勢を社内外で共有するための“骨格”です。
たとえ優れた技術やサービスがあっても、それを伝える言葉がなければ、伝えたい相手には届きません。一方で、伝わる言葉があれば、社内の意識も社外からの印象も大きく変わります。情報があふれる時代だからこそ、自社の「軸となる言葉」を持ち、それを整理し、必要な場面で適切に届けることが大切です。
自社らしい言葉を見つけたい、伝えたい想いはあるけれどどう表現すればよいかわからない。そんな悩みを抱えたときこそ、TAMLOにご相談ください。言葉の設計から実際の発信まで、TAMLOは貴社と共に“伝える力”を見つけ、育てていきます。