ソーシャルリスニングと海外向けコンテンツマーケティング
ソーシャルリスニングとは
ソーシャルリスニング(またはソーシャルリサーチ)とは、ソーシャルメディア上で毎日行われている大量の投稿データを収集し、分析する調査手法を指します。ツイッター、インスタグラム、ブログ、ニュース、フォーラムなどそれぞれのチャネルでキーワードを設定。そのキーワードを手掛かりに、オンラインでユーザーがどのように、トピックを見つけ、ブランドを語り、トレンドを生み出し、コンテンツを消費しているかを把握します。
なお、それらデータは以下の方法でフィルタリングの上、分類して可視化します。
サブトピック
トピックをさらに細分化したもの。例えば、「環境問題」トピックについての調査であれば「地球温暖化」はサブトピック。「お酒」トピックについての調査であれば、「ビール」はでサブトピックとなる。人々はソーシャルでどのようなサブトピックを話題にしているのか。より深いインサイトを取るためのタネを見つけることができます。
時系列
週ごと、月ごと、季節ごと、年ごとに会話はどのように変化しているか。ここからはトレンドの流れを見ることができます。
時間帯
消費者は、一日のうちどのタイミングで調査対象のトピックについて話しているのか。ここから、トピックと消費者のライフスタイルとの相関性を見ることができます。
チャネル
どのソーシャルメディア、どのドメインで会話が生きているか。ここから、トピックとチャネルの親和性を把握することができます。
オーディエンスペルソナ
性別、年齢、興味などによってソーシャル上の会話は変化しているか。ここからターゲットとするオーディエンスのペルソナがわかります。
メディアフォーマット
消費者がどのような画像や動画を共有するか。どのようなテキストを投稿するか。ここから、投稿クリエイティブのフィードバックやヒントが得られます。
場所
調査トピックに関するソーシャル上の会話は、どこで、どの言語で行われているか。ここから地域・国ごとの特性やトレンドが把握できます。
ブランドの評判
広告やブランドについて消費者はどう思っているか。ハッシュタグキャンペーンがその一例です。コンテンツのソーシャル上でのパフォーマンスや評判をトラッキングして分析することができます。
インフルエンサー
どのインフルエンサーが調査トピックや調査ブランドにマッチしているか。ここからキャンペーンなどに最適なインフルエンサーを見つけ出すことができます。
ソーシャルメディアのデータは価値があるのか
海外市場をターゲットにする場合、ソーシャルメディア上にある投稿を通して、ローカル地域の文化特性や市場特性を理解することが重要です。
ソーシャルメディアから得られるデータの特徴は以下の通りです。
データのカバレッジが広い
世界には、32億人ものアクティブなソーシャルメディアユーザーがいます。
データが代弁的である
ミレニアル世代の90.4%、ジェネレーションX世代の77.5%、ベビーブーマー世代の48.2%がアクティブなソーシャルメディアユーザーです(Emarketer, 2019)。
データがピュアである
アンケートとは異なり、消費者はソーシャル上ではありのままの感情を投稿する傾向にあります。
戦略構築と効果的なコンテンツの作成
以上に挙げた性質を踏まえ、ブランドはソーシャル上でさまざまな仮説を試すことができるでしょう。ソーシャル上では、特定のペルソナをターゲットにしたキャンペーンを比較的容易にローンチできます。トライアンドエラーを繰り返し、果たしてそのペルソナは正解だったかすぐに検証できるのです。
ソーシャルリスニングは、マーケティングに役立つ洞察と発見がダイレクトに得られる手法です。そして、そこから得られた知見は、効果的なコンテンツの企画制作にも利用できます。そうしたことから、私たちは、海外でのコンテンツマーケティングを検討されるお客様には、まずソーシャルリスニングでリサーチを行うことをおすすめしています。