2024.05.06

日本企業のサステナビリティコンテンツ強化への課題と展望

Yuichi Ishino

日本のサステナビリティ 

企業経営において、サステナビリティ(持続可能性)への取り組みが避けて通れない課題となっている昨今、その重要性は日本国内外で高まりを見せています。地球温暖化をはじめとする環境問題や人権、労働環境など、企業を取り巻く社会課題は山積しており、持続可能な社会の実現に向けて、企業が果たすべき役割は大きくなっています。

特に日本企業にとって、グローバルな視点を持ちつつ、国内の地域社会との調和を図ることが求められています。企業の活動は世界中に広がっており、その活動がさまざまなステークホルダーに影響を与えるからです。企業は社会からの信頼を獲得し、持続的な成長を実現するために、サステナビリティへの真摯な取り組みと、その取り組みを適切に開示・発信することが不可欠となっています。

サステナビリティコンテンツの重要性

ESG投資の高まり

こうした背景の中で、企業の環境・社会・ガバナンス(ESG)への取り組みを評価する「ESG投資」が世界的に広がりを見せています。ESG投資が拡大する大きな要因は、企業不祥事が頻発し、企業経営のあり方に対する疑念が高まったことにあります。企業の非倫理的行為が社会に深刻な影響を及ぼすことが明らかになり、投資家を中心に企業の社会的責任が一層重視されるようになったのです。  

こうしたESG投資の高まりは、企業にサステナビリティ活動の透明性をいっそう求めるものとなっています。投資家のみならず、消費者も企業の環境保護や人権尊重、ガバナンスなどに対する姿勢に敏感になっており、これらの情報開示が企業価値を大きく左右する時代となっています。

SDGsとの連携

2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、企業が重視すべき国際的な指標です。SDGsは2030年を期限に、貧困・飢餓・エネルギー・気候変動などに関する17の目標を掲げています。SDGsに基づく活動は企業の社会的責任を示すだけでなく、新たなビジネスチャンスの創出にもつながる可能性があります。したがって、SDGsへの取り組みを適切に開示することは、企業の持続的な成長に不可欠です。

サステナビリティコンテンツの需要と傾向の分析

環境関連コンテンツの増加

気候変動への対策は、世界が直面する最重要課題の一つとなっています。気候変動は食糧・水資源の不足、生態系の損失、感染症の蔓延など、多岐にわたる深刻な影響を及ぼします。企業もこうした課題から免れることはできません。こうした中で、企業のCO2排出削減や再生可能エネルギーへのシフト、環境配慮型製品の開発など、環境保全に向けた取り組みに注目が集まっています。このような動向を受け、環境関連のサステナビリティコンテンツへの需要が確実に高まっているのです。  

デジタル化とコンテンツの形式  

従来、企業はサステナビリティ報告書をPDFで発行するのが一般的でした。しかし近年、ウェブサイトでの情報開示が主流となり、動画やインタラクティブなコンテンツの活用も進んでいます。デジタル技術の発達により、企業は情報をより広範囲に瞬時に届けられるようになりました。加えて、ビジュアルが豊かで分かりやすいコンテンツを制作できるようになり、より訴求力の高い情報発信が可能になっています。

ステークホルダーエンゲージメントの強化

かつては、企業からのコミュニケーションは一方向の情報発信が中心でした。しかし、昨今はステークホルダーとの対話を重視する動きが広まっています。単にメッセージを発信するだけでなく、対話型のコンテンツを通じて双方向のコミュニケーションを行うことで、より密接なエンゲージメントを図ることができます。ステークホルダーの声に耳を傾け、その意見をサステナビリティ活動に反映させることが求められています。  

海外企業との違いとグローバル展望

日本企業の課題  

一方で、日本企業にはサステナビリティコミュニケーションの面で、いくつかの課題が指摘されています。国際的な統合報告の導入が欧米に比べて遅れているほか、ネガティブな情報の開示に慎重であったり、ビジュアルを効果的に活用したコンテンツが少ないことなどが挙げられます。こうした傾向は、日本の伝統的な企業文化における「内向き志向」や「完璧主義」が影響しているのかもしれません。  

グローバル競争力の鍵

しかし、英語を含む多言語でのサステナビリティコミュニケーションや、ステークホルダーとの積極的な対話は、グローバル市場での競争力を高める上で不可欠です。サプライチェーンがグローバル化する中、日本企業の活動は世界中に影響を及ぼしています。したがって、企業は日本国内のみならず、世界に向けた情報発信を強化する必要があります。多様なステークホルダーとの対話を通じて、より良いサステナビリティ経営を実現することが重要なのです。

コミュニケーションの強化に向けて 

日本企業におけるサステナビリティ活動の推進において、適切なコンテンツマーケティングは極めて重要な役割を担います。国内外のステークホルダーに向けて、多言語でビジュアル性に富んだ分かりやすいコンテンツを発信し、双方向のコミュニケーションを深めることが求められています。

TAMLOでは、サステナビリティ関連のデジタルコンテンツ制作やマーケティング施策に豊富な実績があり、グローバルな視点からクライアント企業をサポートしています。お気軽にお問合せください。

Writer

Yuichi Ishino

Managing Director

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